京都府無形文化財「黒谷和紙」 × 日本最古の和傘屋「辻倉」
京都府綾部市黒谷町、周りを山に囲まれ、黒谷川から清らかな水が流れる山里。
京都に古くからある和紙を使って、和傘を作りたい。という思いを胸に黒谷和紙の里を訪ねました。
川沿いの道を歩いていると、カッタンコットンと和紙を漉く音が聞こえてきます。 およそ 800 年前、戦に敗れた平家の落武者が追手を逃れ山里に隠れ住み、 生活の糧としてはじめたと言われ、紙すきの里として栄えてきました。
良質な楮(こうぞ)を原材料として、原料の処理から加工までをすべて手作業で行うことにより、黒谷和紙は丈 夫な紙となります。
特に紙漉きの工程は「手漉き」(てすき)にこだわり、伝統を守り継いできた職人の手で 1 枚 1 枚、しっかりと 漉き上げています。
丈夫で強く、長持ちする黒谷和紙は、1983 年(昭和 58 年)その技法が京都府無形文化財に指定されました。「黒谷和紙」の美しさからは想像を超える製作工程の厳しさを知り、それでもなお、「黒谷和紙」を守り育ててい く。という使命感は、辻倉の和傘に対する思いと重なり、「黒谷和紙」と「京都和傘屋辻倉」のコラボレーション が実現しました。
黒谷の手漉きの和紙を受け取り、辻倉の職人が 1 本の和傘に仕立てます。 和傘製作は、その多くが手作業のため、完成までに大変時間を要します。
数ある工程の中でも和紙を骨組みに張っていく『張り』は和傘の姿を作る点で、大変重要な工程の一つです。 和傘の骨組みとなる骨に、部分ごとに紙を張り分けますが、それらの工程は表からは見えませんが、傘を正常に 開閉させるための極めて重要な作業となります。
「日本古来より脈々と受け継がれてきた伝統と文化を守り、後世に伝えたい」そんな思いをもって日々製作に励 む「和紙職人」と「和傘職人」
二つの伝統工芸が合わさり、多くの工程を経て黒谷の和紙は美しい本物にこだわった和傘が出来上がりました。 「京都 黒谷和紙」×「京都和傘屋辻倉」の極上の逸品をお届けいたします。