和傘
和傘とは
和傘とは竹、木、糸といった自然素材を使用し、日本で昔から伝えられている「伝統技法」で作る傘です。
日本国内で伝統的な作り方で製作している傘だけを和傘といいます。
「和傘」という名前は明治頃からの呼び方で、それ以前は「唐傘」(からかさ)と呼ばれていました。
昔は頭にかぶる「かさ」の事を「笠」と呼んでいました。
「傘」と「笠」を区別するために「傘」の一文字で「からかさ」と呼んでいました。
「からかさ」と呼ばれるようになった訳は次のような理由が伝えられています。
・唐(から)の国から来た傘なので「からかさ」
・手で持つ柄(がら)の付いた傘なので「からかさ」
・開閉できる「絡繰り細工」(からくり)の傘なので「からかさ」
和傘のご紹介
洋傘と和傘の違い
和傘に対して私たちが日頃よく使っているのは「洋傘」です。
洋傘は金属製の骨組みに、木綿、絹、ナイロン、ポリエステルなど防水加工された布を使用しているものが一
般的です。
和傘は竹の力で骨と和紙を支えており、傘を畳んだ際に、骨の内側に和紙が自動的に細かく畳み込めるように
なっています。
これは洋傘が骨の針金の張力で生地を内側から押し上げて開くのに対し、和傘は細く割った多くの竹骨で和紙
を支えるようにして開く為です。その為開いた時のシルエットが洋傘は丸みを帯びて深いアールを描くのに対
し、和傘はすっきりと末広がりに真っ直ぐに広がります。
生地の畳み方も洋傘は生地を骨の外側に巻きつけるように畳むのに対し、和傘は生地が骨の内側に畳みこまれ
、まるで1本の棒のような独特の姿になります。
和傘の種類(番傘・日傘/舞傘・蛇の目傘)
和傘の種類には「番傘」「蛇の目傘」「日傘」「舞傘」などがあります。
傘骨に貼った和紙に植物性油を引き、防水したものは雨傘として使用され、雨傘の種類として「番傘」と「蛇の目傘」があります。