梅雨の楽しみ
“梅雨”
6月ごろに降り続く長雨のこと、またその頃の季節。梅の実が熟す季節のため梅雨と言われています。
じとじととしてうっとうしく思ってしまいがちですが、草木を潤し、作物を育む雨です。
雨が降ってくると、子どもの頃、長靴を履き、レインコートを着て、わざと水たまりを歩いたりして、なんだかワクワクしたことを思い出します。
大人になった今、雨の匂いを感じ、雨音に耳を傾けながら蛇の目傘をさして歩くと、
和紙を通した雨音が奏でる独特のメロディー。
どこか安らぎを感じる和紙を通した柔らかな光。
防水のために塗られた油と骨に施された漆の香り。
整然と放射線状に広がる骨組みの竹の美しさ。
蛇の目傘の傘骨に施された「かがり糸」の繊細さ。
竹と和紙で作られた昔ながらの和傘が心の和らぎを与えてくれます。
大人になって味わえる贅沢が和傘にはあります。